日本では葬式のときの宗教は仏教がほとんどです。しかし海外ではもっと多様な宗教があるため、形式が大きく異なることも少なくありません。仏教式の経験は何度もあるのでマナーは知っていても、あまり他の宗教のことは分からないのではないでしょうか。
例えば海外ではキリスト教が多いですが、教義上死者が復活するという価値観があるので、火葬をせずに埋葬します。服装もだいぶ異なり、例えば海外の映画などでは、よくトークハットという帽子をかぶっているのを目にします。
これは誰でもかぶっていいわけではなく、最もかしこまった礼装の親族側だけです。また、ブラジルだと喪服を着ません。暑くて湿気の多い国なので、葬儀はなるべく早く済ませて埋葬をしなければならず、服装にこだわっている時間がないからだと言われています。
それから、贈る花でも違いがあります。仏教だとほとんどが菊ですが、キリスト教だと信仰の関係でユリが主流です。また、ユダヤ教やイスラム教のように花は贈らないというところもあります。もし別の宗教の葬式に参列する機会や、お花を贈るようなことがあったら、きちんとリサーチした上で手配しましょう。キリスト教は香典という習慣がなく、そのかわりに花やお悔やみのカードを贈ることも覚えておくといいでしょう。