故人との最後の別れの場である葬式は国や地域でマナーが大きく異なります。日本では礼儀正しい作法とされる行為が別の国では非常に失礼とされることも珍しくありません。海外に滞在している際に葬式に参列することになった場合、その地域の価値観や慣習を理解しないと思わぬトラブルに発展する可能性もあります。
知らずに失礼な振る舞いをしないように事前の情報収集は欠かせません。もっとも誤解される行為として、葬式の場における飲食行為があります。日本では故人との別れの場であると共に、親族や友人が一堂に会する場でもあります。
飲食を共にしてお互いの交流を深めるのが日本では当たり前の行為です。しかし海外の多くの地域では故人の魂が神の国へいざなわれるのを見送る場という認識です。厳かな雰囲気の中で別れの挨拶を行うのが普通とされているので、日本のように参列者が和気あいあいと飲食を楽しむのは非常に異質な行為と見られてしまいます。
日本にいるのと同じ感覚で参列すると非常識な態度を取っていると誤解されるおそれがあるので注意しなければいけません。マナー違反は誰にでもあることですが、社会人であれば知らなかったでは済みません。恥をかいたりトラブルを引き起こさないためには国や地域のことを正しく理解することが何よりも重要と言えます。